映日堂(旧)

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常に見ていたいものではないな

いよいよ手術と入院の日だ。といっても、親知らずを抜くだけなのだが。

静脈麻酔を打って抜歯してもらい、一泊入院というスケジュール。入院なんてまだ小さかった頃に一度経験した以来で、それは大昔すぎてほとんど記憶がない。

朝から絶食だったので、お腹をグーグー鳴らしながら病院へ向かう。簡単なものとはいえ手術なので、付き添いとして夫も一緒に来てくれた。

到着して、まずは手術着に着替えたり点滴を刺したりなどの準備を済ませる。実は今回の入院で一番大変だったのは点滴かもしれない。わたしは本当に血管が細くて、看護師さんはかなり苦労されていた。そのために少し時間が押したくらいだ。

腕をギュッと縛って刺せそうなところを探すんだけど、あまりに見つからなくて腕がじんじん痺れてくる。蒸しタオルで温めたりなんやかんやでなんとか完了。今後の人生、何度もこれで苦労していくんだろうなと思うと少し憂鬱だ。

点滴のガラガラを押しながら手術室へ歩いて向かう。手術台に横になり緊張がピークに達したところで「鎮静剤を入れていくね、ちょっとピリッとするよ」と声をかけられ、「あ、少しボーッとしてきました……」と答えたあたりで意識は途絶えた。

気づいたらストレッチャーに乗せられ手術室から出てきたところだった。朦朧とした状態で付き添いの夫と言葉を交わし、そこで彼とはお別れ。後から聞くと、「めっちゃぼんやりしててウケた」らしい。

にしても本当に、手術中の意識は全くなかった。気づいたら全て終わっていて、知らない間に自分の口の中をあれこれされていたなんてなんだか不思議だ。

抜いた親知らずを見せてもらった。虫歯になってはいるが、根が2本しっかりと生えた立派な歯だった。小さな透明ケースに入っていて、なぜか枕元に置いていってくれた。血まみれなので常に見ていたいものではないな。

そうだ、もう1つ大変なことがあった。手術後2時間は安静にする必要があったが、トイレに行きたくなってしまったのだ。術後、意識がはっきりし始めてすぐくらいに「トイレ行きたいです」と言うと、まだ体を起こしてはダメとのこと。どうしても我慢できなければオムツで、と言われおののく。

ちょっと勇気がなくてなんとか1時間半ほど耐え、起き上がる許可が降りてオムツは免れた。抜歯後の痛みより何より、この我慢がしんどかった……。

痛み止めのおかげで、抜歯の痛みはそこまで強くなかった。ただ食事はやっぱりつらくて、せっかくの病院食もおかゆしか食べられず。もぐもぐ噛む必要があるおかずはほとんど手をつけられなかった。

それでもお腹は空く。ふらっと自販機コーナーへ行ってみるとフルーツオレが目に入ったので、おやつ代わりにそれを飲むことにした。甘くておいしい、ほんの少し心が満たされる。

消灯時間は早く、術後うとうとしたこともあってすぐ寝る気にはならない。イヤホンをつけて動画をぼんやり見るなどする。そのうち疲れてきて、枕元のライトを消して目を瞑る。

「まだ寝たくない」と駄々をこねている

歯が痛い。正確にいうとたぶん歯茎が痛い。噛むときだけ鈍い痛みがウグッと走る。ピンポイントで痛いところがあるわけではなく、左側の上下のいろんなところが痛む気がする。

痛みを自覚したのは1週間前。それでも我慢していたのは、今週末に親知らずの抜歯を控えているからだ。歯医者に行く予定があるんだからそのときでいいやと思っていたけれど、痛みは徐々に強くなってきていよいよ食事がつらいので仕方なく予約を入れることにした。

朝イチで電話をかけて、明日の昼前に決まった。歯医者が大の苦手なわたしはこの時点ですでに憂鬱だ。ただでさえ抜歯という難関イベントを控えているのに……と午前は何も手につかず、気づいたら昼。

お腹が空いたので、セブンで買っていた冷凍のトムヤムクンライスを食べる。

前に一度食べたことがあって気に入ったのでストックしていたものだ。食べながらなんとなくパッケージを眺めると、「タイ香るレモングラス」と書いてある。それを見て、いなばタイカレー缶をひと口食べてリタイアした夫はこれはいけるのかしら?などと考える。

レモングラスはそこまでクセがないような気がするけど、タイ風味自体がダメな気もする。気になるから今度彼がいるときに食べてちょっと味見してもらおう。

そういえばレモン汁をこの前開封したから消費したいな、と思ってレシピを検索してみる。その結果、本日の夕食はチキンのレモンペッパー焼きに決まった。

賞味期限が近いものが多く細々と用意していたら、いつもより品数が多くなって妙に豪華な晩ごはんになった。帰宅して食卓に着いた夫が「すごい、豪華だね!」と感心していたので、「どれも簡単なものだよ、これとか切って和えただけだし」などとなぜか言い訳をする。

気づくと日記に食べ物のことばかり書いているな……と思う。人と会うことも少なく、家に引きこもっている自分にとっては食べ物が一大トピックなんだろうな。

最近、布団に入ってからなかなか寝る気にならない。眠れないわけではなく、「まだ寝たくない」と駄々をこねている感じだ。

原因はわかっていて、日中あまり活動できていない&昼寝のしすぎで、まだ1日に満足していないからだと思う。そうして夜更かしをして寝不足になり、日中の体調が優れず動けない、するとまた満足できず寝たくない……という悪循環に陥っている。

今日も眠気はあるのにだらだらと動画を見て、結局1時頃に目を閉じた。

おれは今ハンバーガーを食っている

朝早く起きて夫は釣りへ。今日はわたしもついていこう!と思っていたけれど、眠くて目が開かず断念した。8時頃までうとうとし、お腹が空いたのをきっかけにのそのそと起き出して軽めの朝食を食べる。

洗濯物を干したりして1日を始める努力はしたが、抗えない眠気が襲ってきてもう一度布団に横になる。

結局、午前中は夢と現実の間を行ったり来たりしているうちに終わった。

昼前に帰宅した夫が「お昼は何食べる?」と聞いてきたので、正直に「マックが食べたい……」答える。すると偶然にも彼もマック気分だったようで、まだ眠そうなわたしのために1人で買ってきてくれると言う。なんだかすごく甘やかされて生活しているよなあ、とこういうタイミングで思う。

ここ最近はフィレオフィッシュしか選んでいなかったけれど、今回はベーコンレタスバーガーにした。なんだか久しぶりに「おれは今ハンバーガーを食っている!!」という強烈な実感があった。肉がそう思わせるのか。

お絵描きしたり日記を書いたりしているうちに、あっという間に夕方。夫とカフェに行こうと話していたのにうっかりしていた。遅くなったけどまあいいか、と結局行くことにする。

カフェでのお茶は楽しかったけど少し疲れてしまって、というか溜まった疲れが取り切れていなかったようで、帰宅してすぐ横になってしまった。布団にいる時間が長い1日だったなと落ち込むけど、わりとよくあることだったわと思い直す。

安静にしているとだんだん元気になったようで、お腹が空いていることに気づく。昨日ミスドで買った黒糖ポンデリングが残っていることを思い出して、途端にハッピーな気持ちになった。たまにはそんな夕食でもいいじゃない。

おいしいものをおいしく食べられる幸せ

本日は結婚記念日を祝おうDAY。早起きしていざおでかけへ。

まずはショッピングモールで夏服を見る予定だったけれど、早く支度が整ったのでその前に寄り道して公園へ行くことにした。

初めて立ち寄ったその公園は海のすぐそばで、高台にのぼると気持ちが良い景色が広がっていた。木々が生い茂る遊歩道と、その向こうに広がる海。自然って最高だぜ……と思いながらさわやかな風を感じていると、なんだか鼻がむずむず。おや、と思っている間にどんどん悪化していき、どうやら雑草アレルギー的なものではと思い至る。

わたしはちょうど今くらい、梅雨に入る前の夏の始まりっぽい季節が好きだ。木々の緑が濃くなり、日差しは強いけれど風は涼しく心地よい。でも気温差の激しいこの時期は体調を崩しやすいときでもある。一番好きな季節が一番しんどくもあるというのはなかなかにつらい。そしてさらにアレルギー症状もわたしを苦しめるのか……とやり切れない思いを抱え、鼻をぐじぐじさせながら公園を後にした。

ショッピングモールではお目当ての服屋さんを訪れるも、残念ながら収穫はなかった。不思議なもので、服屋さんに行くと「これだ!」というものがいくつもあって予算内に収めるのに苦労するときと、まったくピンとくる服がないときの二択しかない。今回は後者だったということで、潔く諦めることにする。

さて、実はこのおでかけのメインイベントはここから。帰りにお寿司屋さんに寄ってお昼をお持ち帰りするのだ。しかも回らないお寿司。記念日なのでちょっといいものを食べようと夫が提案してくれた。わたしは寿司を食わせておけばご機嫌なので、「最高じゃないか」と即採用した。

初めて訪れたそこは個人経営のこじんまりしたお店で、入ってみると地元の常連さんらしきお客さんが楽しそうに食事をしていた。持ち帰り用メニューを見せてもらって注文し出来上がりを待つ間、女将さんが冷たいお茶を出してくれた。こういうおもてなしを受けるとすごくあったかい気持ちになる。

帰宅して、さっそく寿司を食べる。うまい。寿司はなんでもうまいと思うが、普段食べる回転寿司とかの数段上のうまさだ。「マグロが分厚いね」「穴子、本来の味がする(?)」などど庶民の会話をしながら夢中で食べた。

さらにおやつには、ショッピングモールで買ったミスドを食べた。寿司にドーナツに、なんて贅沢な日なんだ。おいしいものをおいしく食べられる幸せ。

夜、なんだか尻が痛いなと思ったら、歩き疲れて筋肉痛になったようだった。といっても、ショッピングモール内を行ったり来たりしただけだが……?自分の運動不足をひしひしと感じて、これはちょっとやばいんじゃないかと危機感を覚えた。

そして鼻炎っぽい症状も治らず、これから寝るぞというときにピークを迎えてしまった。かみすぎて鼻の下がヒリヒリしてきた。楽しい1日の締めくくりが鼻炎と尻の筋肉痛とはなんだか悲しいが、まあこんなものかなとも思う。

食事としてはちゃんとふやけていてほしい

朝食のおかずにベーコンエッグを焼いた。そもそも朝は食パン半枚しか食べないわたしは、合わせるおかずも魚肉ソーセージとかで済ませることが多い。だから卵1つはちと重くて、食べ切った後はお腹いっぱいになってしばらく横になって休んだ。

そういえば、昼食も卵だったな。チキンラーメンが無性に食べたくなって、卵は欠かせないよねってことで。お湯がちょっと少なかったようで、部分的にパリパリな仕上がりになってしまったのは少し残念だった。袋に残ったかけらをつまむ分には好きだけれど、食事としてはちゃんとふやけていてほしい。

昨日から損ねていたわたしの機嫌は、今日の夕方に決着がついた。

夫と電話で話し、LINEでもやりとりして、お互いの思っていることがちゃんと通じ合ったと感じた。なんとなくわたしは夫のことを「なんでもできる完璧な人」と思いすぎている節があって、そのせいでちょっとしたことで勝手に失望し怒り狂うというパターンが多い。それは本当に申し訳なく思っていて、こうしてめげずに付き合ってくれることをありがたく思う。

コンビニへ買い物に行って、うっかり買って帰ったファミチキをいそいそと食べ、夕食を作る。冷蔵庫にある舞茸を使ってしまいたい。舞茸は大好きなんだけどレパートリーは少なく、いつもオイスターソースで何かしらの具材と炒めて終わる。今日はそれがなんだかつまらなくてレシピを検索してみた結果、炊き込みご飯を作ることにした。

サバ缶と舞茸の炊き込みご飯はとてもおいしく、夫にも好評だった。炊き込みご飯は炊飯器に具材と調味料をぽいぽーいと入れて放置でいいからとてもラクだな。こうして作るたびに「レパートリーに入れよう」と思うんだけど、すぐにその存在が頭から抜けてしまう。意外と影が薄い。

そういえば、はてなIDを変えたくなって困っている。アカウントを作り直すしかないんだよなあ、どうしよう。こうして記事を増やしていくほど引っ越しが面倒になるのはわかっているけど……ううむ。

自分に少しでも負荷がかかることはやりたくねぇ

朝から夫に大爆発してしまった。

詳しく書こうと1000字近く文字を連ねたところで、ネットという公の場に晒すにはあまりに刺々しい文章だな……と冷静になり書き直すことにした。

まあ簡潔に言うと「結婚記念日の予定を蔑ろにされた(とわたしが感じた)」という話だ。

ブチ切れたことで、朝から気力がゼロになってしまった。そもそも感情の波がとても大きく、よく飲まれてしまうわたしは、怒りや不安など負の感情が高まるとしばらく何も手につかなくなる。

今回も例外ではなく、「自分に少しでも負荷がかかることはやりたくねぇ」と思いながらだらだらしていたらあっという間に夕方だった。

気分を変えたくてドライブに出ることにしたが、結果としてあまり意味はなかった。行動を起こしたこと自体は褒めてあげたい。

1日たってもどうにもならず、そのまま眠りにつく。夫はご機嫌とりをしてくるが、本当にすべきはそれじゃないだろう、と思う。

気力の枯渇は怒りが収まらない限りはなんともならない。明日目が覚めたら少しは落ち着いているといいのだけれど。

よそ行きの線しか描けない

今日は結婚記念日。夫と家族になって丸5年が経った。お付き合いを始めたときから数えると、もう9年も一緒にいることになる。

「なんか、そんなに長い時間が経った感じせんね」などと話しつつ、それは良くも悪くもあるよな、と思う。

いつまでも新婚気分で仲が良いのはそりゃめでたいことだが、成長してないとも言える気がする。自分たちがもういい大人なことを自覚していないんじゃないかな、とか。前に進んでいないんじゃないかな、とか。いやまあ考えすぎかもしれない。お気楽なだけの5年間だったかといえばむしろ逆で、いろいろあったしなあ……と思いを馳せる。

自分たちにとって特別な日とはいえ、普通の平日だから夫は仕事へ行くし、帰りも遅い。お祝いは週末にすることになりそう。

家に残されたわたしは、お絵描きをすることにした。4月に買った液タブとまだ仲良くなれてなくて、なんとなくよそ行きの線しか描けない。

絵を一枚完成させたけれど納得いかなくて、夕方に今度はiPadを取り出してまた落書きを始めてみる。こちらの方が付き合いが長く、気取らない関係だ。描き上がった絵もいい意味で緊張感がない。

夕食にカレーを食べながら、帰宅した夫に絵を見せたりする。ルーを使わず作った和風カレーは、出汁が効いてじんわりうまかった。「そば屋で出てきそう」「このままうどんにかけてもいけるな」などと話した。